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2020.03.06 CONTENTS

ポップアップストアにおける施工の考え方

こんにちは。

株式会社THE・STANDARDの橘です。

ポップアップストアを企画する点において直面する内容として挙げられるのが「施工」です。

今回のコラムではその施工に関する考え方、注意点に関してお話を致します。

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まず最初に

目的やコンテンツ内容に寄って内容の幅は広がりますが、まずは考えられる要素を洗い出しておきましょう!

その際に「実際のお客様の目線」に立ち、動線やオペレーションを考えながらゾーニングを組むとわかりやすいです。

①外観

会場の外からアイキャッチとなる看板、外観装飾などです。会場費と別に外看板の施工も必須となる会場もあります。装飾は施工内容、ライティングorサイネージの使用可否、立体物の施工範囲など確認して想定しましょう。

②入り口

コンテンツが有料であれば会計カウンター(体験料or 商品会計レジ)が必要になります。電源位置、ネット回線の確認をしましょう。お客様の待機列の確保や回転率を視野に入れた窓口の設置をしましょう。

③ 待機列

受付の場所に待機列を形成する場合、商材のCMやイベント概要を紹介するモニターを設置することも。その際はモニターを埋め込む木工パネルを立てる必要性が生じます。

④コンテンツ

内容の核になる部分です。例えば飲食コンテンツであれば営業許可に併せた区画や厨房設備が必要となり、喫食スペースとしてテーブル、椅子、カウンターを造作、またはリースで構成する必要があります。会場選定の上でも肝になりますが、既存キッチンの有無、給排水の有無に寄って必要要素が変わります。その他インタラクティブコンテンツやフォトブースの作り込みがある場合は撮影の画角も加味し、ある程度マージンを確保するようにしましょう

⑤壁面、全体装飾

基本的に会場でのルールに準じますが、壁面への造作での演出を強化する場合は既存の壁に直接打ち込むことは難しく、木工を立ててグラフィックを出力する方法が基本になります。設備として安価に抑える場合、ピクチャーレールを付帯設備としている会場はターポリンシートの利用なども可能です。

⑥床面

会場の広さに応じて変動し、費用感が上がる要素になる一つです。コンセプトや演出に寄って必要な場合があります。世界観に合っていてデフォルトのまま使用できる会場が望ましいですが、「上質なタイルにしたい!」、「芝生を敷きたい!」など演出上重要な内容にも直結するので検討しておきましょう。

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施工の考え方のポイント

あれこれ要素を足しても全部を実現するには予算が…

という悩みも当然出てまいります。その際は一度下記のポイントに立ち返って「絶対に必要な要素」を念頭に構成していきましょう。

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①コンセプトを踏襲する

ポップアップでの大事な要素として「コンセプトの体現」があります。商材やブランドにおいて期間限定という「切り取った世界観」を表現することが大切です。ブランドの「キーカラー」、「素材感」、「メッセージ」を盛り込み、お客様が「腑に落ちる」演出が必要です。「ナチュラルでアットホームな雰囲気」や「上質でラグジュアリーな空間」などクリエイティブの方向性に目を向けることで、使用する色数や質感、素材感まで絞って検討ができ、ブレることが無いように制作を進めていきます。床の素材の選定、木工パネルやシートの素材のこだわりや、植栽含む小物などのデコレーション内容を検討する必要があります。

②オペレーションに紐づいたゾーニング

前述にある内容ですが、配置を決める際にロケハン時点で会場のスペースの使用方法をお客様目線で考えましょう。回転率を上げ、より多くのお客様に体験をして頂きたい場合、受付(レジ)の窓口の増設が必要であったり、入り口近くにストックを作る必要があったりと検討要素が明確になるはずです。待機列のマージンの取り方、待機中に目に入るもの、テーブルとテーブルの間隔、フォトブースの広さの確保などを検討した時、要素だけではなく「何もないスペース」も反映しないとお客様にとってはストレスに感じるゾーニングになっている場合があります。また女性目線ではある程度低めにサインを設置したりする必要性もあります。

③目を引くインパクト性

外観施工や路面から見える1Fのコンテンツを意識しましょう。会場付近の景観にもよりますが、「おや、なんだろう?」と目を引く「違和感」をあえてデザイン要素として利用したり、「あそこにいる人は何をしているんだろう?」とある程度中のコンテンツを利用している人(または待機列)の動きが見えることも重要です。モニター映像などがある程度路面から視野に入るように入り口よりに設置することも効果的です。特に新商品、新ブランドの場合はお化け屋敷のように中身をブラックボックスにし過ぎると通りかかりの方にとっては入り辛いお店となってしまいます(あくまでブランディングによります)。

事例別の施工イメージ

ここから過去のポップアップ事例をもとにご紹介をいたします。

小さなポートランド・ピトックマルシェ by Otto pittock style

ゾーニング内容として「商品展示エリア」+「コンテンツエリア」で明確に分かれております。

「商品展示エリア」は常設アパレルショップをイメージしたフローリングの床施工とディスプレイ什器。

「コンテンツエリア」は屋外広場を強調した芝生のエリアで構成しております。

コンセプトであった「ポートランド」の世界観を踏襲し、DIY感溢れる木材での施工と植栽でナチュラルな雰囲気を演出しております。

多くの人が往来する屋外スペースでもあったので入り口は固定せず開放的にシームレスな施工にしており、芝生エリア内は什器の移動のみでマルシェやワークショップなどのコンテンツの入れ替えにも対応致しました。。

真ん中ブランドロゴをあしらった木工のBOXの中を両エリア共有のストックルームとして機能させております。

IZUMI SHAVE STAND

1Fを飲食コンテンツの提供エリア、2Fをタッチアンドトライ&参加型ライブペインティングブースで展開しております。

スペースの効率化という点と真夏の開催という点が肝になっており、「一方通行」にした事により回転率を上げ、「待たせる」、「混雑する」という現象を軽減しました。

外看板は視認性を確保するため日差しで反射しにくいマットな素材のシートにデザイン出力をしております。

MAD FRUITS POP UP STORE

アーティストをディレクターに展開するブランドのポップアップストア。

施工のアイデアをアーティスト自身から汲み取り、ファンの心をくすぐる作品での演出がメインになっております。

ギャラリーのようにシンプルな白をベースに、商品のデザインと色が印象的に浮かび上がるようなしつらえに。

インパクトのある2色のアクリル板は扱っているアイテムの「有田焼」の伝統的な色付けで使用する「朱色」と「藍色」を記号的に表現しています。

商品以外の空間作りにも、「掘り下げれば出会えるストーリー」を隠し持っていた内容になります。

いかがでしたでしょうか。

大々的にもコンパクトにも、まだまだ可能性は広がるポップアップストアの世界。

是非成功に繋がる施策の参考にして頂ければと思います!

hiroaki tachibana

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