インスタ拡散を考える。
ポップアップイベントにおいてもっとも大事なポイントである「拡散」。
来場者に体験をしてもらうことも大事ですが、その「体験」を「拡散」してもらうことで、
その場に来なかった人にも「価値」「ブランド」を伝えることができます。
例えば、ある飲食イベントの一日のイベント体験数が1000人だったとします。
「拡散施策」がなければ、そのイベント/ブランドは1000人の中で完結してしまいますが、
仮にその1000人が、10人の友達に「ねえねえ、昨日行った〇〇ってイベントすごくよかったよ!」と伝えてくれれば・・・
そのイベント/ブランドを知る人は「10000人」に。
だからこそ拡散施策はとても大事だと言えます。
クチコミももちろんいいですが、やはり現在影響力があるのはインスタでの拡散。
では、今実際にインスタでの拡散施策はどのようなものがあるのか、ザックリと分類してみました。
- その場でプレゼント作戦
- 抽選でプレゼント作戦
- 撮影ブース作戦
- フォトジェニック・ムービージェニック作戦
ひとつずつ見ていきたいと思います。
1.その場でプレゼント作戦
特定のハッシュタグで上げてくれた投稿や特定の画像をシェアすれば「プレゼントあげますよ~」というもの。
サンプリングやお菓子、クーポン、オリジナルグッズなどがインセンティブになることが多いです。
お土産にもなるし、サンプリングならそのまま使用体験になるので、購入にもつながりますね。
(先日行ったアスタリフトのポップアップでは美容液のサンプルをいただきました。嬉しかった・・)
2.抽選でプレゼント
1が「その場で投稿を見せる」が条件だったのに対し、
2の「抽選でプレゼント」はハッシュタグで上がった投稿の中から後日抽選がされるというもの。
高額な商品や商品券や旅行券など、豪華なプレゼントが多いことが特徴です。
これらの作戦は言ってしまえば「物で釣る」作戦です。
サンプリングを配りたいイベントや、「まず惹きつける」という観点からはとても有効ですが、
ひとつ問題点があります。
それは、インスタを独自の世界観・美意識で作りこんでいる方が多くなってきているという点です。
それぞれのルールのもと投稿をするユーザーが多い今、
「この画像をシェアしてね」「これをあげるから投稿してね」というのは
もう難しいかもと感じることが最近増えてきました。
(投稿しプレゼントをもらった後、速攻ポストを削除する子も多いですよね。
それでは目的である「拡散」は結局叶わず・・)
これとは別の観点で「体験をシェア」させる手法が3の「撮影ブース作戦」です。
3.撮影ブース作戦
イベントでよく使われているSnSnap。
指定のハッシュタグをつけて投稿された写真を読み込み、その場でオリジナルカードにプリントし、来場者にプレゼントすることができます。
また、プリクラのような撮影ブースで写真や動画を撮り、そのデータをプレゼントするという使い方も。
その写真にはイベントのハッシュタグがあらかじめデザインされているので、それがインスタで共有されれば自然に拡散もできます。
(新宿伊勢丹のクリスマスイベント。#MirrorSnapが登場していました)
どちらの使い方でも自然な拡散ができます。
また、体験が楽しければ、「その思い出を残したい」というのは自然な流れですよね。
「モノより思い出」というCMがかつてありましたが、
この言葉の重みは現代の方が増してきていると思います。
「今日の思い出を形に残したい」という思いにこたえたのがSNSだとすれば、
「その場でしか撮れない写真をプレゼントする」というのは、その思いにピッタリ沿った作戦だと思います。
そして、すべてを超えて一番「勝ち」な作戦が
「フォトジェニック・ムービージェニック作戦」。
▼シャネル ポップアップイベント パリの街並みを松屋銀座に再現
12月5日まで行われているシャネルのポップアップイベント。
パリの街並みをイラストで再現した空間が登場しています。
見てください、この可愛さ・・・まるで自分がイラストに入り込んだかのような写真が撮れるんです・・・
もう文句なしにカワイイ。
(▼インスタの投稿も素敵。#laruedechanel)
何のポップアップイベントかとかはもう関係なく、
「カワイイから撮りたい」「素敵な写真撮れたからインスタ載せたい」
ただそれだけ。
サイバークライミングも超ポップで、ついみんなに見せびらかしたくなりますよね。
「ジェニック」は言われ過ぎている感も出てきてはいますが、やはり強い。
理屈ではなく、シンプルに「撮りたい、載せたい」と思わせることが大事だということですね。
作りこんだ自分のページに「むしろ加えたい」と思わせたら勝ち。
「みんなにも見てほしい」「こんな面白いor素敵な写真が撮れるよ」という方向で、
自然にイベントが拡散されていったらとても素敵ですね。
とはいえ、イベントの目的や強みはそれぞれまったく違います。
それぞれに合った拡散施策をプランニングすることで「勝ち」をつかみ取れるのではないでしょうか。