ポップアップストアを出店するのっていくらかかるの?にお答えします。(目的別予算)
こんにちは。THE・STANDARD プロデューサーの友成です。
最近のお問い合わせで必ず「POPUPストアにかかるコストはどれくらいを考えれば良いですか?」
という質問を受けるので、ざっくりとポップアップ出店費用(予算)について書いてみたいと思います。
1.POPUP出店の目的によって予算は変わる?
ポップアップ出店を企画する場合、まず決めるべきは「目的」(KPI)です。
出店するのは一定のコストと時間がかかるので、成果から逆算して予算を組むことが必要です。
ポップアップストアのKPIには一般的に下記の項目があります。
①【認知拡大】 →メディアへの掲載、SNS投稿の数、検索上位、店舗での商品体験者数
②【自社ECへの誘導】 →来店者、メディアから自社ECへの送客、販売実績
③【販売(売上)】 →出店期間内での売上・利益の最大化
④【テストマーケティング・顧客調査】 →商品ニーズのヒアリング数、アンケート件数、今後セールスにつながる顧客データの獲得数
認知拡大の方法は様々ですが、「何を持ってその成果が出たか」をはじめに設定しましょう。
販売を目的とする場合は売上目標を設定し、その目標金額から予算を組むことが必要です。
また、テストマーケティングを目的とする場合は、来店者から目標の成果(体験数・ヒアリング数)を
得るためにどんな仕掛けが必要か、を逆算することで予算の方向性が決まります。
2.POPUP出店の際、予算の中身の考え方
目的をある程度固めたら、次に予算の内訳について考えましょう。
ざっくりポップアップで出店する際に必ず必要になる費用は以下の通りです。
全体の予算に対してどれくらいの構成になるか、これまでの出店実績から推定しています。
- ① 会場費 (全体予算の約30〜50%)
出店する場所の費用。安い所では1日1万から、高い所では1日200万の場合も。
売上高によって変わる変動家賃もあります。当然、人や情報が集まる場所は高くなります。
- ②人件費 ※運営費(全体の約20%〜30%)
お店の運営するスタッフさんの費用。規模によって店長(ディレクター)、運営スタッフの人数が変わります。
特別なスタッフ(飲食・テスター・資格)の場合はコストが高くなる傾向にあります。
- ③内装・施工費 (全体の約20%〜30%)
お店づくりにかかる費用。デザインやイメージにもよりますが、お店の広さによってかかる費用が高くなります。
- ④広告費【必要に応じて】(応相談)
ポップアップストアの目的によって、メディア配信やインフルエンサーからの発信など認知・集客に繋げる費用。
自社で集客が難しい場合や、新商品の発売など認知拡大につなげたい場合はこの予算も必要です。
- ⑤諸経費 (全体の約5%〜20%)
上記4項目の手配に必要な経費。プロデュース費・ディレクション費とも言います。
次に過去のポップアップストア出店の際、どれ位の予算で出店したかの割合を見ていきましょう。
3.POPUP出店にかかった費用(概算)
ポップアップ出店にかかる費用はその目的(KPI)により異なります。
特に金額が変わってくるのは「会場費」「施工費」「運営費(人件費)」となります。
KPIの設定はポップアップストアを開催してどんな成果を求めるか?によりますので、
・どんな場所で開催するか?
・どんなお店を作りたいか?
・どのくらいの期間開催するか?
によって金額も大きく変わってくると考えましょう。
次に予算別でどんな出店が可能になるか、実績と共に見ていきます。
4.予算別POPUPの実例・実施内容
■予算2,000万〜
【KPI】→認知拡大・テストマーケティング
(会場費400万〜 人件費200万〜 内装費400万〜 広告費300万〜 諸経費200万〜)
主に大きな企業が新商品・新サービス実施の際のプロモーションで行うことが多い価格帯です。
プロモーションにかける予算によっては億単位のポップアップも存在します。
会場はもとより、準備期間も半年〜1年以上前から計画して進めることが多いです。
テレビなどのメディアにも大きく取り上げられることも多く、メディアタイアップも可能となります。
- ■予算1,000万〜2,000万
【KPI】 →認知拡大・テストマーケティング)
(会場費300万〜 人件費100万〜 内装費200万〜 広告費200万〜 諸経費100万〜)
弊社実績の中で最も実績の多い価格帯となります。
テストマーケティング/ブランド認知/会場集客/販売実績 どのポイントも抑えた開催が可能です。
会場は都内のポップアップ専用スペース、路面店舗、カフェタイアップ、商業施設のメインフロアなどが一般的。
売上が大きく見込めるコンテンツのポップアップや、メディアを使って認知拡大を広めたい場合もこのゾーンです。
出店者さまが「こういうお店をやりたい」というコンセプトをヒアリングさせて頂き、
それに応じたディレクションが可能です。タッチポイントとしてのオリジナルドリンクやデザートを開発も可能です。
また、1店舗だけでなく都内・地方含めた複数回の出店することで認知拡大の効果を加速させることもできます。
- ■予算 500万〜1,000万
【KPI】 →販売・自社ECへの誘導・認知拡大・顧客調査
(会場費100万〜 人件費100万〜 内装費100万〜 広告費100万〜 諸経費50万〜)
まずはポップアップストアを出店してみたい、その際に通行客も多い場所でできれば売上も取りたい、認知を取りたい。
そんなイメージを実現するのに必要な価格帯です。
会場は都内ポップアップスペース、商業施設内のイベントスペースなどが一般的です。
なるべく会場費を下げ、期間も調整して集客と認知の最大効果を狙うことができます。
会場は固定家賃が安い、または売上歩率で出店できるような場所が理想です。
会場費に予算を使いすぎず、集客施策や内装イメージ、体験イベントに予算を割くことで来場者の来店満足度にも繋げます。
飲食のポップアップでも内容によってはこの価格帯で出店可能です。
- ■予算 300万〜500万
【KPI】 →販売・自社ECへの誘導・テストマーケティング
(会場費50万〜 人件費30万〜 内装費100万〜 広告費応相談 諸経費50万〜
予算が限られている中での出店のご相談ももちろん多数あります。
その中で「何をやりたいか」と「どんな成果物を得るか」の2つの方向性は決めておく必要があります。
自社ECへの導入や、テストマーケティングで新商品の開発に繋げるなど、1回の開催では終わらない価値を残すべきです。
この場合、出店者の予算希望に合わせて、如何にやりたいことを実現できるかのプランニングを行います。
例えば、
・【要望①】ポップアップ出店の予算を売上で賄いたい。
→ 集客力があり、コストの低い会場を提案します。狭い場所や空いてる期間のみ出店の可能性があります。
・【要望②】予算は限られているが世の中に知ってほしいサービスがある
→どの会場で出店するのが最も効果的か一緒に考えます。広告、体験、販売に至るプロセスを構築しましょう。
弊社のこの「現場と一緒に考える」ポップアップ出店が多くのクライアント様に支持される強みです。
5.まとめ
今回はポップアップストア出店にかかる費用をざっくり予算別にまとめてみました。
ポップアップストアはお金をかければ良いものが出来るとは限りません。
限られた予算を最大限有効に使うことで、次のアクションにつながる成果を得ることが出来るようになります。
・予算はまだ出ていないけど、どんなことが出来るのか相談したい
・気になる会場のおおよその家賃を知りたい
・自社の商品でポップアップストアを出店する最適な場所をアドバイスして欲しい
上記のような場合、まずはご相談ください。
またポップアップストアについて、もっと知りたい方はお気軽に勉強会への参加をお勧めしています。
※下の画像から詳細へ飛べます。
友成崇嘉TAKAYOSHI TOMONARI
プロデューサー
株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションから株式会社チチカカに出向し営業本部にて新規出店業務に従事。 国内・海外含め合計100店舗以上の出店を担当、その後新規事業立ち上げの責任者として 「日本のものづくり」をテーマにした新ブランドの立ち上げを担当。 ブランドストーリーの作成やローンチに纏わる。 その後、ヴィレッジヴァンガード営業本部にて全国200箇所を越えるポップアップストアを立ち上げ、出店・運営業務に従事。 2019年よりTHE・STANDARDに参画。 プロデューサーとしてポップアップストア の企画、運営に携わる。